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噛み締めるほどに旨いやんばる野趣溢れる香りを持つイベリコ 三宿の裏通り、駅から離れた遠隔地に潜む。青山に移転した野菜和食料理「GOKAKU」が、そのまま経営。カウンター四席、テーブル十二席。豚は四種類。宮崎産黒豚(コース三千九百九十円)のほか、特選コース(四千八百三十円)として、沖縄やんばる島豚、万鐘豚、スペイン産イベリコ豚の三種類のうちより、一種類日替りでいただける。また運がよければ、やんばるの肩ロースとイベリコのロースといった組み合わせも可。おすすめはやんばるとイベリコ。旨味がたたみかけるように舌に積もっていく、噛み締めるほどに旨いやんばる。厚い脂身を持ち、野趣溢れる香りを放つイベリコ。いずれも味わいが深く、豚しゃぶならではのシンプルな豚の旨味が際立つ。 豚菜しゃぶしゃぶ 嘉六 色つやだけで胃袋を刺激する 川越大中居牧場産の豚肉 創業明治元年の割烹。裏通りに毅然と佇む屋敷は、川越景観百選指定。その屋敷の広間や小部屋で、風流な庭を眺めながらいただくのもいいが、隣接されたカウンターにて、美人女将の接客をうけながらいただく時間も格別。 割烹 初音屋 とんかつ屋ならではの豚を知り尽くした厚み ご夫婦で営む、どこの町にでもありそうな気さくなとんかつ屋ながら、夜のみ豚しゃぶを扱う。「豚しゃぶ」は二千八百円と廉価ながら、平田牧場の三元豚のロースを厚めに切り出し鍋にする。脂身が程よくついたローズ色の肉をだしにさっと潜らせてポン酢でいただけば、肉のジュースが口に溢れ、「旨いっ」と思わず声が出てしまう。もっちりとした食感で噛み締める醍醐味があり、とんかつ屋ならではの豚を知り尽くした厚みである。食べ進んでも食べ進んでも一切アクが出ず、新鮮さと質のよさがうかがえる。したがってスープも、塩を少し加えて飲めば途端に顔が輝くは必至。締めは、雑炊かうどんで。肩ロースを塩で絞めて塩茹でし冷蔵した「塩豚」もぜひ。運がよければ、格別に味の濃さと脂身に甘さがある、桃園豚が入る日に出くわすこともあり。 とんかつ むら中 全国を探しあぐねて手に入れた豚肉と すっかり有名となった豚しゃぶは、全国を探しあぐねて手に入れた豚肉と、その肉の味わいを生かすために、熱源、つゆ、つけダレ、具と、研究を重ねた賜物。 三櫂屋 最後は醤油味のラーメンで 新進の和食店。西麻布交差点近くのモダンなビル三階に隠れ家のようにある。豚鍋コースは五千円。牛タンや鯛と茸のみぞれ和えなどの突き出し、鰤やきんき、かわはぎのお造り盛り合わせ、鰤の照り焼き、鶏刺し、山菜天ぷらに続いて豚鍋が用意される。肉は肩ロースとバラ肉の盛り合わせ。それに野菜多種。この店ならではの特徴は、自家製チョリソ。熟成させた練り肉ならではの旨味があり、酒が進む。最後は雑炊うどんもあるが、醤油味のラーメンで締めるのもおすすめ。 ひで 食いしん坊王国大阪ならではの底力 東心斎橋の雑多な飲み屋街から忘れ去られたような小路。闇に提灯がともる小粋な構え。こぢんまりとした店を女将を中心とした女性人だけで切り盛り。肉のしゃぶしゃぶとともに名物が「岩手県花巻産白金豚キムチ鍋」(三千五百九十円)。すき焼き鍋にて、予約時間に食べ頃になるよう仕立てられた鍋は、一面真っ赤。一番だしに特注のキムチと豚バラ肉、野菜類を入れて煮込んだ鍋は、見た目より辛くはなく、十分発酵したキムチの酸味と漬け込む際に入れた、様々な旨味が混沌と溶け込んだ複雑な味わい。やや厚く切られた肉はもちもちとした食感があって甘く、キムチの辛みや複雑味の中にあっても堂々と渡り合い、白金豚ならではの強みを感じさせる。途中で餅を入れ、具がなくなったところでうどんを入れて味を染み込ませて食べ、最後にご飯を入れて煮込み、リゾット風にして食べる。食いしん坊王国大阪ならではの底力。 古都家 酒粕のやさしい華やかな香りある甘みと 長谷川酒店経営の居酒屋ならではの逸品が「吟醸豚しゃぶしゃぶ」千二百六十円。肴として小鍋で供される鍋で、白濁したスープは、昆布だしに「磯自慢」大吟醸の酒粕で作ったもの。黒豚ロースを吟醸スープに潜らせれば、酒粕特有のやさしい華やかな香りある甘みと、上品な豚の甘みが調和して、思わず酒盃に手が伸びる。テーブル席とカウンターがあるが、当然ながら豊富な銘酒を相手に、一人鍋としゃれるのもいいだろう。 酒友 飲めばため息が出る 表参道の裏通りにてひっそりと営む新潟県のアンテナショップ。新潟県の食材と酒を中心にした割烹。「豚しゃぶ」は五千五百円。越後もち豚の薄切りロース肉を、かつおと昆布だしに潜らせて食べる。肉の味わいは上品。かたわらにほうれん草、貝割れ菜、白髪ねぎ、生姜の極千切りが添えられるので、火を通した肉で野菜を巻いてポン酢とゴマダレを合わせたタレにつけて食べる。スープは実に味わい深く、最後に塩で調味して飲めばため息が出る。締めは雑炊かラーメン。ラーメンは、新潟麺協会が開発したという、柿渋入りの麺がおもしろい。 静香庵
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