冷たいそばとうどん
清涼を呼ぶ冷ややか麺で残暑を乗り切る
残暑を吹き飛ばす、涼やかなるそばとうどんの逸品をご紹介。
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古拙
新たなそばの魅力を伝える店
季節のそばともりがつく「蕎麦膳」
修善寺の名店「朴念仁」店主石井仁氏が、新たなそばの魅力を伝えんと開いた店。ビルの二階にひっそりとある静謐な空間。
夜はコースのみで、そばを使った料理が満載された「蕎麦懐石」八千円、「蕎麦を含んだ和食」一万円(すっぽん鍋付:一万三千円)。お昼は単品でもいただける。
「蕎麦膳」千五百七十五円は、小皿二品と季節のそばともりがつく。ある日のそれは、品よく煮含められたナスや飛竜頭などの小鉢と江戸前玉子焼きや南蛮漬けなどを盛り合わせた小皿が出、続いてひやかけが。冷たいつゆをかけたぶっかけで、そのつゆのうまみの奥深いこと。涼やかで切れのいいつゆでありながら、深々としたうまみが心打つ。上に載せられた、蒸し鮑、たたきオクラ、ワカメも申し分なし。続いて出されるもりは、灰色に緑がさした色合いで、包丁のキレが際立つ極細打ち。歯を押し返すコシと甘みに、ほのかに草のような青々しい香りが漂う。
さらにお奨めは、「ごま汁うどん」千百五十五円。艶やかでみずみずしく、しなやかに弾むほの甘いうどんもさることながら、つゆが素晴らしい。驚くほど胡麻の香り強く、自然な甘みにあふれ、一口すすって思わず頬緩むは必至。
古拙
中央区銀座2-13-6 東二ビル2F
tel.=03-3543-6565
営業時間=11:30〜13:30(L.O.)、18:00〜20:00(L.O.)
定休日=日曜
全席禁煙
根津 釜竹
大阪に本店を構えるうどん店
品書きは「ざるうどん」と「かまあげ」のみ
本店は、大阪羽曳野市。平成十七年秋に進出。竹やぶに囲まれ旧蔵を改造した店内は、隣接した老人ホームとの共有の庭も望め、風情があって、ゆるりと心ゆくまでうどんとうどん前を楽しめる。
品書きは「ざるうどん」九百円と、「かまあげ」八百五十円だけという潔さ。ざるは、太打ち・細打ちを選べる。うどんは注文が入ってから打たれるので、うどん前はいかがか。甘鯛の干物や胡麻豆腐などで銘酒を傾けていると、うどんが運ばれる。
思わず見とれてしまうような艶があるうどんを手繰ると、羽二重のように滑らかで、歯を優しく押し返すような讃岐とは違うしなやかなコシが弾む。十回ほど噛むと小麦の甘い香りを滲ませ消えていく。おろし生姜や揚げ玉をつゆに落とし、たっぷり添えられたネギを絡めて食べると一層おいしい。よりうどんの甘みと香り引き立つ「かまあげ」も是非。
根津 釜竹
文京区根津2-14-18
tel.=03-5815-4675
営業時間=11:30〜14:00、17:30〜21:00(日・祝 11:30〜売切れ仕舞)
定休日=月曜
そば 流石
常に満席の人気店
清涼を呼ぶ「ひやかけ」がお奨め
「朴念仁」で修業なさったご主人が開いた店。ビルの地階、清々しい空気の流れる店は、昼夜共に常に満席の人気店。
冷たいそばでお奨めは、「ひやかけ」千円。丼につゆをたっぷりと張った冷たいかけ。澄んだ鼈甲色のつゆに、極細の麺がたゆたう、見るに涼しく美しいそばである。凛としながら優しく深々としたうまみに富んだつゆをまとい、蕎麦が甘い。残暑を忘れさせてくれる清涼を呼ぶ。薬味は裏ごしした梅干をおろしに混ぜたもの。薬味の辛み、酸味が加わり、一層味わい深くなる。
もう一つのお奨めは「揚げ花」千六百円。いわゆる冷たいぶっかけで、揚げ玉、キクラゲ、極細切りのキュウリ、胡麻、トンブリ、ワカメ、温泉玉子が配置よく載る。混ぜて食べれば、コリッ、シャキッ、ヌルリ、カリッと、具の様々な食感が響いて楽しい。
そば 流石
中央区銀座1-19-12 理研ビルB1F
tel.=03-3567-0012
営業時間=11:30〜14:00、17:30〜翌2:00(日・祝 12:00〜23:00)
※すべて売切れ仕舞
定休日=月曜
喜心
しなやかな感性と丁寧な仕事で
独創的料理を生み出す
ご主人のしなやかな感性と丁寧な仕事で、独創的料理も生み出す、小体なうどん屋さん。
冷たいうどんを臨むなら、まずはシンプルな「きつね」八百円からいかがだろう。冷たいぶっかけで、少なめに張った濃い色のつゆに中太のうどん、上にお揚げと九条ネギが載る。艶やかで柔らかな噛み応えがあるうどんに、こっくりとした濃いうまみがありながら、切れよく涼やかなつゆが見事に絡む。つゆの素晴らしさが光るうどんだ。
具変わりの「梅わかめ」九百五十円、「鴨つくね」千二百円などの冷たいうどんもお奨め。
喜心
港区三田1-6-6
tel.=03-5484-6052
営業時間=11:30〜15:00、17:00〜23:00
定休日=日曜・祝日
蕎麦 みわ
野菜の甘みが、つゆとそばのうまみと絡む
季節の冷たいそば「冷かけ」
西武新宿線井荻駅から徒歩一分、集合住宅の一角にぽつねんとある。ゆったりと取られた店内は、玉砂利を敷き詰めた床に木の椅子とテーブルが置かれ、懐かしさと温かみが交錯する和やかな空間。
季節の冷たいそばでは、「冷かけ」千円を推す。冷たいかけそばで、冷たいつゆとそばの上に、揚げナス、揚げネギ、茗荷の細切り、大葉の千切りが載る。ナスの甘み、揚げネギの香ばしさ、茗荷や大葉の爽やかな香りなどが、柔らかなうまみのつゆと細打ちのそばに絡んで、なんとも痛快。香り立つ石臼手挽き「田舎そば」千円。ぽってりと重い、滑らかで甘い「そばがき」八百円もお奨め。
蕎麦 みわ
杉並区井草3-15-3
tel.=03-3394-3837
営業時間=11:30〜14:30、17:30〜21:00※日は昼のみ営業(11:30〜15:00)
定休日=月曜、第3火曜
蕎楽亭
そば、うどん共に質高く
品書きも豊富
神楽坂の裏路地に店を出す。
人気の品が「冷麦」九百円。石臼で挽いた茨城・群馬産の小麦粉を使った、極細打ちうどんといった趣を持つ冷麦は、実に艶やか。薄口のつゆに生姜を溶き、つるりとすすればなんともみずみずしく、ほの甘く、小麦粉の香りがうっすらと漂う。石臼挽きそばと合い盛りにした「むぎめおと」千円もお奨め。
「冷やしゆば」千二百円は、せいろの上に生湯葉と山葵を載せたもの。とろりとそばに絡む湯葉の甘みとそばの甘みが出会うおいしさ。湯葉が溶けて豆乳状になった部分とそばの絡みもおいしい。「トマトそば」千五十円(五月〜九月限定)は、冷たいそばに冷たいトマトソースがかけられ、バジルと白髪ネギがあしらわれたそば。おそらくそばダシが入っているのだろう、ほのかに辛みがあるソースとそばが相性よく、新たな魅力を発見する。そば湯玉子をトッピングしてもおいしい。
そば、うどん共に質高く、品書きも豊富。
蕎楽亭
新宿区神楽坂3-6
tel.=03-3269-3233
営業時間=11:30〜15:00、17:00〜21:00
※月は夜のみ営業
定休日=日曜、祝日
成冨
鰹節と焼きナス、
夏野菜の香りと蕎麦の出会いを楽しむ
築地に近い銀座中学校真向かいにある、小体なそば屋。表には「本日の産地」として、そばの産地が掲げられている。
季節の冷たいそばでは、「焼きナスの冷やしそば」千三百六十五円はいかがか。いわゆるぶっかけで、冷やしかけつゆにそば、上に冷やした焼きナスが二本と周囲に枝豆が飾られる。きりりとしまった鰹節の香り豊かなうまいつゆに、焼きナスの香りが溶けこみ、なんともうまい。中細打ちのそばとも相性がいい。薬味は茗荷の細切り。
もう一つが、「夏野菜天の冷やしそば」千四百七十円。さっくり揚げられた、アスパラ、茗荷、大葉、ズッキーニ、チェリートマト、伏見唐辛子が冷やしぶっかけの上に載る。とりどりの夏野菜の香り、甘み、苦みとそばの出会いを楽しめる。
成冨
中央区銀座8--18-6 二葉ビル1F
tel.=03-5565-0055
営業時間=11:30〜15:00、18:00〜21:00
※土は昼のみ営業
定休日=日曜、祝日、第3土曜
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