銀座でビール
元気回復! 夏を乗り切る
国内外の冷たいビールと郷土料理
明治三十二年八月四日、日本初のビヤホール「恵比寿ビール Beer Hall」が銀座にオープンして以来、銀座は日本のビアホール界を牽引してきた。創業七十四年を迎えるライオン七丁目店や、いまはなき交詢社ビルの「ピルゼン」、移転前の「レバンテ」など、昭和初期の面影を伝えるビアホールが多くあったのも銀座である。その伝統か、旧ビアホールに変わって、いま銀座は、日本で最もビールに熱い町。世界各国、日本各地のビールが楽しめる、最新銀座ビール事情をご紹介。
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Belgian Beer CAFE ANTWERP SIX
世界中で親しまれるビア・カフェで
ヨーロッパのビールと料理を味わう
親ヨーロッパを中心に世界で店舗を展開する「ベルジアン・ビア・カフェ」の銀座店。一九二〇年代をテーマにした古きよき内装、高い天井の下、連夜おいしい賑わいが響く。外国人の客も多く、アンティークな内装も伴って、非日常が楽しめる。
六十種近く揃えられたベルギービールの中で、まずお奨めしたいのは、五種類用意された、樽生ビール。注文が入ると、五種それぞれの専用グラスを、水を張ったシンクに潜らせ、カウンターの一部に逆さまにして置くと、噴水のように勢いよく水が噴射。グラスを急速に冷やす。その後、五本そびえるドラフトタワーより一気に注いで、あふれた泡をナイフで削ぎ、専用のコースターに載せられる。
生ビールは、ヨーロッパで広く飲まれている、キレのいい飲み口のピルスナー「ステラ・アルトワ」、口当たりが軽やかで、フルーティーな香りが魅力の、小麦を使った「ヒューガルデン・ホワイト」、大麦を使用し、フルボディで甘さと香りが絶妙な、黄金色の「レフ・ブラウン」、焙煎したモルトを使った、コク深く、キャラメル香とほのかなフルーツ香がいい黒ビール「レフ・ブロンド」、鮮やかなルビー色、チェリーを漬け込み熟成させた自然発酵ビール「ベルビュー・クリーク」七百円〜千円などで、日によって入れ替えもある。
料理では、ベルギー名物「ムール貝のキャセロール蒸し(白ワイン味、クリーム煮、サフラン風味など七種)」(小千二百円〜、大二千三百円〜)はいかがか。ヒューガルデン煮を頼み、同じビールと合わせても楽しい。小でも充分な量あり。また、カリリと香ばしく揚げられた、甘いベルギー産芋の「フライドポテト」六百円もお奨め。カレー、ケイジャンスパイス、チリマヨネーズなど好みの調味料も選択可。
肉料理では、堂々たる量でサービスされる、ジューシーな「豚肉のグリル」二千三百五十円や、「カルボナード・フラマンド(牛肉のビール煮込み)」千五百五十円がお奨め。また付け合わせやサラダ類など、使われる東八野菜も力強し。
約三十種のビールはすべて写真つきで、味が詳しく説明してあるので、大勢で出かけ、様々なビールを楽しむのもいいだろう。
Belgian Beer CAFE ANTWERP SIX
中央区銀座8-2-1 ニッタビル1F
tel.=03-5568-0091
営業時間=ランチ(月〜金)/11:30〜14:00、カフェ(月〜日)/14:00〜17:00、
ディナー(月〜日)/17:00〜22:00、バー(月〜土)/22:00〜翌4:00
年中無休
豪農 五十嵐邸 銀座『Kura・凛』
酒・米・豆富・温石焼
米どころ新潟の美味が揃う
「スワンレイク」という優れたビールブランドを手掛ける、新潟・瓢湖屋敷の杜ブルワリーが経営するレストラン。
まずは、口当たり軽く風味ふくよかな、イギリス系エールで黄金色の「ゴールデン・エール」生七百円で、新潟産「枝豆」九百円などをつまんではいかがか。また、コシヒカリを利用した、すっきりとした飲み口とホップの香り豊かな「越乃米こしひかり仕込みビール」の生で、各地より仕入れたイサキや鱧、真鯛のお造りなどを楽しむのもよい。
そして樽生ビールの締めは、世界最大のビールコンテスト「ワールド・ビア・カップ」で金賞を獲得したという黒ビール「ポーター」七百円を頼むべし。きめ細やかな泡とチョコレートのような、甘い誘惑的香りをじっくり楽しむ。甘さと苦味が丸く溶け合って、実にうまし。
瓶ビールでは、かなり値が張るが、古いワインのような気品と香りにフルーティーさが入り混じった、複雑な熟成と練れた甘みと苦味を持つ、通常の倍の材料をかけ、一年間熟成させた「スワンレイクバーレイ」五百ミリリットル・五千五百円が面白い。食後にじっくりと味を楽しみたいビールである。また豊かな香りとコクを持つ、こちらも数々の賞を受賞しているという、茶褐色の「アーバンスワンエール」九百五十円も飲み応えあり。煮魚や、肉料理に合うだろう。
料理では、大豆の甘みが伝わる「ざる豆腐」千百五十円や、「温石焼」という、温めた溶石で焼き上げる、越乃地鶏、越後もち豚や村上牛、マグロなどが、千四百円〜五千八百円。締めは、コシヒカリを使った「土鍋ご飯」一合千五百円や、鮎の炊き込みご飯などの「季節の炊き込みご飯」二千八百円などの用意がある。コースは六千三百円〜。
豪農 五十嵐邸 銀座『Kura・凛』
中央区銀座7-16-21 雲ビルB1F
tel.=03-5148-2333
営業時間=17:00〜24:00(土〜23:00)
定休日=日曜
Favori
百種類を超えるベルギービールと
ベルギー郷土料理をはじめとする本格西洋料理
連夜満席。立ち飲みで楽しむ客も合わせて賑わっている、ベルギービールの専門店。
ビールも料理もカウンターまで出向き頼む、キャッシュオンデリバリー方式。冷蔵庫に入れられたベルギービールは、圧巻の百三十種類。カウンターにて、ドライ、コクがある、スパイシー、苦味がしっかりした、甘みがある、すっきりした飲み口、渋みが利いた、フルーティー、ホップの香り利いた、アルコール度高め・低め、といったリクエストをすれば、即座にお奨めを教えてくれる。値段は三百三十ミリリットル〜七百五十ミリリットルで九百五十円〜三千円。
面白いのは、自分が飲んだビールを記録してくれる「ベルギービールパスポート」。パスポートホルダーになると、限定入荷のビールが飲めるなどの特典がついてくる。
樽生ビールは六種類。魅力的香りの「シメイ(トリプル)」、フルーティーな「ヒューガルデン・ホワイト」、代表的なフルーツビールの「ベルヴュー・クリーク」、黒ビールの定番「ギネス」、最もポピュラーなラガー「イエバー・ピルスナー」、そして限定入荷の樽生を提供する「おすすめ樽生」八百円〜。
料理は、たっぷりと盛りつけられた「ムール貝の白ワイン蒸し」(Mサイズ千四百円、Lサイズ二千七百円)がお奨め。香ばしく揚がった「フリッツ(フライドポテト)」もセットでついてくるので、ともに食べたい。ほかにも、プリッとした海老がこぼれ出る「小海老のコロッケ」、「田舎風テリーヌ」、「ラム挽肉と半熟卵のカレードリア」など、実質的においしい料理が揃う。サービスも気さくで心地よい。
Favori
中央区銀座2-10-5 オオイビル1F
tel.=03-6226-6117
営業時間=17:30〜翌2:00(日 16:00〜23:00)
定休日=祝日(金・土が祝日の場合は営業)
bar cacoi
泡がきめ細かくてクリーミー
ハンドポンプで注がれる、大阪「箕面ビール」
東銀座の割烹「メゾン・ド・アサカワ」の二階にある座敷を改装した、落ち着いた趣のあるバー。
大阪の地ビール、希少な「箕面ビール」の数々が飲める。まずぜひ飲んでいただきたいのが、「リアルエール・スタウト」千二百円。厳選した材料で一時醗酵させたビールを、ろ過や熱処理は一切行わず、二次発酵を、醸造所のタンクではなく、消費者に提供される樽(ケグ)の中で炭酸ガスを抜きながら熟成したもの。提供の仕方も異なり、ハンドポンプと呼ばれる伝統的なサーバーによって注がれる。
ハンドポンプは、通常の電気や炭酸ガスに頼るサーバーと異なり、人の力のみで注がれるサーバー。井戸を汲み上げる要領でしこしことハンドルを上げ下げして注がれたビールは、泡がきめ細かく、実にクリーミー。最後まで泡がしっかり残って楽しむことができる。また炭酸ガスの刺激がなく、直接的にビール本体の味と香りが伝わる。別名「LiveBeer」と呼ばれるリアルエールは、何杯でも軽く飲める。
そのほか、爽やかな香りとしっかりした苦味の「ペールエール」、フルーティーな「ヴァイツェン」や、カベルネ・ソーヴィニオンの果汁を使用した「カベルネエール」各九百円など、珍しい箕面ビールもいただける。
bar cacoi
中央区銀座7-16-14
tel.=03-3547-7077
営業時間=18:00〜翌2:00(フード〜22:30)
定休日=日曜・祝日
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