新東京ラーメン
「東京ラーメン」を進化させた 個性光る独自の味わい
醤油味濃い、懐かしの東京ラーメンに敬意を払いつつ、再構築して、独自の味わいを編み出し、人気の一品となった「新東京ラーメン」の傑作をご紹介。
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大至
豚肉本来の甘み、しっとりと肉汁が溢れる
都内最高峰のチャーシュー
御茶ノ水駅聖橋口から徒歩八分の場所にある人気店。奥に細長い、カウンターだけの店は、連日賑わう。
赤の雷紋の縁取りの丼に入れられた「ラーメン」六百五十円は、澄んだ醤油色のスープに、チャーシュー、シナチク、海苔、ゆで卵、なると、葱が配された、オーソドックスな姿。近所の出前の中華そばを現代に蘇らせたかったというご主人の思いは、各所に、従来の東京ラーメンにはない仕事として光っている。 スープを飲めば、濃密でいて切れのいい味わいが口中に広がる。クリアーな肉系の滋味に醤油がまろやかに溶け込んでいて、塩分の尖りを感じさせない。表面には香味油だろうか、やや油のコクが強いが、香りがいい。そのスープに、つるりと滑らかでコシのある中太麺が絡む。 具で素晴らしきは、チャーシュー。中心をうっすらとロゼに染めたできで、しっとりとして肉汁が溢れ、豚肉本来の甘みがある。コンフィの要領で作られたというが、都内最高峰のチャーシューではなかろうか。
大至
文京区湯島2-1-2 佐藤ビル1F
tel.=03-3813-1080
営業時間=11:30〜15:00、17:00〜21:00
定休日=日曜・祝日
好日
スープ、麺、具材
すべてがバランスよく収まったおいしさ
住宅街の中に佇む人気店。女主人以下全員女性で切り盛りされている。
青い細線で縁取ったシンプルな丼に入れられた「らあめん」は、七百円。丁寧な仕事がうかがえる、澄んだ醤油色のスープに配されるのは、海苔とチャーシュー、メンマに刻み葱。その下で中太麺がたゆたう。 煮干など魚介系の香りが立ち上るスープは、鶏スープの滋味に、こっくりとした醤油味が溶け込んで、穏やかにうまい。表面には、ふわりと油が浮かぶが、油っぽさはなく、切れがいい。そこに自家製玉子麺が絡む。毎朝打っているという麺は、表面が滑らかで、つるりと口に収まり、噛むともっちりとしたコシが軽快に弾む。しなやかで味つけが濃すぎないチャーシュー、細めで味が染みたシナチク、すべてがバランスよく収まったおいしさである。 「つけめん」七百円もおすすめ。
好日
中野区東中野1-53-7 MKハウス1F
tel.=03-3369-5914
営業時間=11:30〜14:30、18:00〜21:00
定休日=日曜
甲斐
魚介、肉、醤油のうまみが
一体となった穏やかな味わいのスープ
駅前に佇む、カウンター数席の店をご主人一人で切り盛りする。店内に入ると、魚介系の香りが漂い、胃袋をくすぐられる。
目を凝らしながら、スープを三回に分け、丁寧に注ぐ姿に熱情が伝わる「中華そば」は六百円。茶色の澄んだスープは、魚介系の香りと肉系の逞しいうまみ、醤油の重層が、丸く一体となって、穏やかなうまみを出している。そこに中太ストレートのつるつると滑り込む麺が絡み、痛快。具は、シナチク、チャーシュー、海苔に多めの葱。豚肉本来の香りと煮汁の味が一体となったチャーシューが、ほろりと口の中で崩れていく。細めでよく味の染みたシナチクなど、個々の光りを、見事にバランスよくまとめている。 太麺を使う「つけめん」六百八十円もおすすめ。
甲斐
杉並区久我山2-27-1
tel.=03-3335-8033
営業時間=11:30〜15:00、18:00〜スープ終了時閉店(20:00頃)
定休日=火曜・第4水曜
龍圓
値段も量も味も大満足
お昼に楽しむ、おすすめ「メンマ麺」
エスプーマで泡状に作り上げた豆腐による「ピータン豆腐」やトリュフを使った料理など、一見普通の中華料理屋風ながら、他ジャンルの食材や最新の調理法を駆使した、創作中華料理が楽しめる店。麺のみの注文は、昼に限って可能。
数ある麺料理でおすすめは、シンプルな「メンマ麺」八百円。澄んだスープの中で、行儀よくたゆたう麺の上に、チャーシューが載り、その上にメンマがこんもりと盛られている。味の切れのいい、品を感じさせるスープは、油分をほとんど感じさせず、穏やかでふくよかなうまみを持ち、醤油の香ばしさがあって、食欲をくすぐる。そのスープに絡むは、中太ストレート麺。つるりと唇に滑り込み、噛むと粉自体のうまみが伝わる麺で、スープと実によい相性。肝心のメンマは、細めで、味が染みて、しこしことした食感を楽しめる。よく煮込まれたチャーシューも味わい深い。
龍圓
台東区西浅草3-1-9
tel.=03-3844-2581
営業時間=12:00〜14:00、17:30〜21:00
(日・祝 12:00〜14:00、17:00〜20:30)
定休日=月曜
いしはら
ほのぼのとした気分を呼ぶ
どこか懐かしい、こっくりとした濃い味わい
浜田山の人気店「たんたん亭」創立者のご主人が、一線を退いた後、浜田山で開いていたおでん屋、うどん屋に続き、新たにこの地で開いたラーメン屋。カウンター六席の小さき店は、昼はラーメン類のみだが、夜は酒亭に変身。ご主人自らの手による「〆鯖」や「レバ刺し」、「牛筋煮込み」といった肴で一杯やった後、ラーメンを楽しむ酔客で賑わう。
青い雷紋の縁取りの丼に入れられし「支那そば」は七百円。葱の微塵切りが浮かぶ透明感のある醤油色のスープに、麺、メンマ、チャーシュー、海苔が端整に収められ、姿を見ただけで顔が緩む。よだれを誘う魚介系だしの香りがふわりと顔を包むスープを飲めば、塩気が丸く、滋味深く、切れがよく、それでいて、昔ながらの懐かしい、こっくりとした濃い味わいが広がって、ほのぼのとした気分を呼ぶ。指でつまむことなく、姿で茹で具合を数回確認して上げられる麺は、中細。しっこりとしたコシがあり、スープとなじんで、つるつると口元に入ってくる。
焼き豚としての、本来の香ばしさに富むチャーシューは秀逸。豚肉の甘みにあふれ、噛み締める喜びを教えてくれる。しこっと弾む、味の染みたシナチクもいい。また「たんたん亭」同様、餡がみっちりと入った肉ワンタンと海老ワンタンもおすすめ。
いしはら
杉並区西荻北3-22-22 第七フロントビル1F
tel.=03-3395-8450
営業時間=11:30〜16:00、17:30〜21:30
(土・日・祝 11:30〜21:00)
定休日=水曜
梅もと
昔ながらの味を再現した「支那そば」
濃密な後を引くスープ、もちっとした細麺
「小盛り(一玉)」から「クレーター盛り(二十五玉)」まで十種類ある「つけめん」はすべて七百円(但し麺を残すと追加料金あり)。若者を中心にこの大盛りつけめんを食べる客で賑わうが、昔ながらの味を再現したという「支那そば」八百円もいい。
透明度の高い茶色のスープに、中細縮れ麺、葱、メンマ、チャーシュー、なるとが配される。煮干系の香りが高く、やや油のコクが出た濃密な後を引くスープで、しなやかでもちっとした食感を持つ細麺が、スープを絡めながらつるりと口元に入ってくる。 煮汁の味が染み込んだ煮豚、幅広のシナチクもおいしい。細切り海苔をトッピングで追加するのがおすすめ。
梅もと
豊島区雑司ヶ谷3-7-10
tel.=03-3971-3858
営業時間=11:00〜17:00
定休日=火曜・祝日
文琳
瞬く間に食べ終えてしまう
親しみやすさと品が同居したうまさ
四川料理を中心に「琵琶豆腐の煮込み貝柱風味」、「海老のスープ蒸し台湾スタイル」、「豚肉の軽い燻製の葱 香菜の炒め割包付」などといった、中国各地の実質的なおいしさと繊細さを兼ね備えた多彩な料理を提供する、シェフ河田吉功氏の人気店。
ランチメニューの一つ「まかないから生まれたらあめん」は、小龍包二個、豆腐とさらし玉葱小鉢付で千円。白い丼の手前には、二つに切られた半熟煮卵、青葱、真ん中に麺と、その上に揚げ葱、奥に大判の海苔が一枚添えられる。 スープを一口飲めば、魚介系だしの香りがたち、次に丸く奥深い味わいが醤油の香りと共に舌に広がる。香りの正体は丼縁にまぶされた鰹節の粉。そこへ粉の風味が広がる、しこっとしたコシを持つストレート細麺がつるりと滑り込む。さらに揚げ葱の香ばしさ、青葱や海苔の香りが適時加わり、飽くことなく、瞬く間に食べ終えてしまうは必至。穏やかな滋味を持つスープも素晴らしく、親しみやすさと品が同居して、ついのみほしたくなる。
文琳
渋谷区神泉町13-13 ヒルズ渋谷B1F
tel.=03-3780-6268
営業時間=11:30〜14:00、18:00〜23:00
定休日=月曜
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