銀座カレー(2)
前号に続き、銀座の優れたカレーをご紹介。 フレンチレストランから、さまざまなタイプのカレーまで。 お楽しみあれ。
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[フレンチレストランのカレー]
レディタン ザ・トトキ
稀代のシェフ、十時亨氏が展開するフレンチレストラン、レディタン ザ・トトキ。世界から吟味された食材を、しなやかな感性と仮借なき個性によって贅沢に、新たな視点で昇華させた皿に出会える店。 月・木・金の昼のみ「たっぷり有機野菜のスープカレー」千六百八十円他、三種類のカレーを限定十食で供す。白眉は「特製シーフードカレー」二千五百二十円と、「国産牛のオックステールカレー」三千八百円。 前者は同店名物干しアワビ料理の戻し汁が入ったカレー。センスが光るアミューズの後に出されるカレーは、奥にご飯を従え、茶にほんのり緑が差し込んだ色合いの艶やかなソース。食べれば一口で陶然となる。それはカレーと名のついた海の豊饒だ。海の滋養が凝縮してカレーとなじみ、旨さが膨らみながら津波のように押し寄せる。スパイス香や辛味とも溶け合い、丸く優しいが、奥深い旨味が圧倒し、唸らせる。イワシや白身魚などと有機野菜のフリット添え。 一方、オックステールは男性的。濃茶の深い艶を持つソースの中央に、玉葱のフリットを載せた、こぶし大より一回り大きいオックステールが鎮座する。その網脂に包まれた巨石を突き崩し口に運べば、身はまろやかなるカレーソースと共にはらりと散り、途端にコラーゲンに満ちた滋味が滲み、幸せが押し寄せる。 別に盛ったカレースパイスを散らしたご飯はソースをかけてもよし、肉を食べた後に白いご飯として食べてもよし。フランス料理のエスプリをふんだんに注入した逸品。
レディタン ザ・トトキ
中央区銀座五の五の十三 坂口ビル七階
tel.=03-5568-3511
営業時間=11:30〜14:00(L.O.)、18:00〜21:00(L.O.) ※水のみ 17:30〜22:00(L.O.)
定休日=火曜日(祝日の場合は営業)
GINZA kansei
青山から移転。厳選した全国からの食材を巧みな技と感性で驚きの皿に仕立て上げる名人、坂田幹靖シェフの店。昼のコース二千五百円のメインにて「本日のお勧めのカレー」を用意する。 コースは、季節の香りと甘味に富む「菜園からのカップスープ」に続き、瑞々しい葉野菜、人参や賀茂茄子のピュレやマリネなどを盛り合わせた「たっぷり野菜のにぎやかプレート」や、トマトのソルベ、トマトエキスのドレッシングなどが重ねられた、溌剌としたトマトの甘味と酸味が爆裂する「トマトのパルフェ キャビア添え」(千円別途)などに続き、カレーが出される。 ある日のそれは「トマトのカレー」。トマトのスライスを載せた十穀米の周囲に赤茶色のソース。口にすれば、フレッシュなトマトの命が漲った、実に自然な味わいに目を見開く。カレー香、辛味、酸味、甘味、旨味が完全球体となっていて、さりげなく、旨味が蓄積していく。昔から野菜料理に秀でていたシェフならではの傑作である。 日によって、「焼き茄子を添えた小松菜カレー」、「ポーチドエッグを添えたサフランと野菜のカレー」などが用意される。 マンゴーのブランマンジェ、バニラのグラス、オレンジジブレなどデザート、飲み物付き。健やかでいて、大変お値打ちなカレーランチコースである。
GINZA kansei
中央区銀座五の六の十三 西五番街ビル三階
tel.=03-3573-5721
営業時間=12:00〜15:00(L.O.)、18:00〜21:30(L.O.)
定休日=日曜日
[その他バラエティに富むカレー]
ダズンロージス
ハヤシライスの項(本年三月号)でも登場した、ダズンロージスの「手作り欧風カレー」千三百六十五円。 深い艶。見るからに上質で滑らかなソースは、運ばれてきた瞬間から、その香りと色艶に惚れ惚れとさせる。赤や茶褐色が溶け込んだ黒々としたソースを、林檎と葡萄が散らされたバターライスにかけ、口に運べば、伊万里牛バラ肉ははらりと崩れ、奥深い滋味をたっぷり含んだソースが広がって、しみじみとした旨さにため息をつく。全ての要素が丸く、自然に溶け込んだまろやかさと、切れのよさ。分子のばらつきがなく、さらりと口に入って、がっちり心を捉える傑作である。蜂蜜とフルーツを入れたトマトペーストを加えれば、懐かしい甘酸っぱさが加わり、思わず微笑む。
ダズンロージス
中央区京橋三の十二の六 ニュー京橋ビル一階
tel.=03-3561-1264
営業時間=11:30〜14:00(L.O.)、17:30〜21:30(L.O.) ※土 12:00〜14:30(L.O.)、17:00〜20:00(L.O.)
定休日=日曜日・祝日
スペインバル&レストランバニュルス銀座店
ランチのカレーが人気を得ているのが、スペインバル&レストラン バニュルス。 「フォンドヴォーカレー」「クリーミーカレー」各五百円は共にお値打ちだが、珍しいのが「男カレー」六百五十円。イカ墨を使ったカレーにハンバーグをトッピング。一口食べると洋食屋系のカレー粉が漂うが、味わうとイカ墨の旨味が上ってきて、そのコクとカレー香との調和に引き込まれる。
スペインバル&レストランバニュルス銀座店
中央区銀座二の五の十七
tel.=03-3567-4128
営業時間=11:30〜23:30(L.O.)
※土・日・祝 〜23:00(L.O.)
定休日=なし
喫茶YOU
喫茶店で、優れたカレーがいただけるのが、オムライスがおいしいことでも知られる喫茶YOU。「野菜カレー」ドリンクとのセットで昼千百円、夜千三百円。 豚肉と野菜のカレーは具がゴロンと入った、茶色の懐かしき風景。食べれば、香りが豊かで刺激的。玉葱の甘味が生きた、さらりとした旨味とバランスが取れており、癖になる。野菜は、人参、茄子、じゃが芋、ブロッコリー。ご飯もおいしい。
喫茶YOU
中央区銀座四の十三の十七 高野ビル一階
tel.=03-6226-0842
営業時間=09:30〜22:00(L.O.)
※土・日・祝 10:00〜
定休日=不定休(年末年始休みあり)
銀座楸
「牡蠣と野菜のチーズフォンデュ」など、京都・丹波半島の岩牡蠣料理が楽しめる楸。ランチのカレーも人気。今夏の新メニュー「夏の牡蠣のクリームチーズコロッケカレー」九百五十円をはじめ、「ステーキカレー」千百円、「魚介たっぷりカレー(伊勢エビ入り)」千八百円など、数種のカレーが用意されている。 生クリームがかけられた黒いカレー。最初に旨味を感じ、甘味、酸味が広がり、最後に辛味がキックする。サラサラとしたソースと硬めに炊かれたご飯、切れ味のいいソースにほんのり漂う甘味と辛味。牡蠣フライや豚角煮など各種トッピングを包容する、懐深いカレーだ。
銀座楸
中央区銀座六の十二の十六 片桐ビルII二階
tel.=03-3289-1390
営業時間=11:30〜14:00、18:00〜22:00(L.O.)
定休日=日曜日・祝日
※麻布店もあり。tel.=03-3452-3902
http://kaki-hisagi.com/
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