立ち読み:宮内義彦対談

対談
寺田 千代乃(アートコーポレーション(株)代表取締役社長)

〝あったらいいな〟の気持ちを大切に「暮らし方を提案する」事業を展開

「荷造りご無用 あなたの街の0123」のCMでお馴染みのアート引越センター創業者、寺田千代乃さん。
結婚を機に夫の寺田寿男氏と大阪で運送会社を起こし、社内の一事業として引越事業をスタート。
一九七七年運送会社から独立し、日本初の引越専門会社となるアート引越センター(現・アートコーポレーション)を設立、次々と新サービスを生み出して業界トップの地位を築かれた。
二〇〇五年より関西経済連合会副会長も務められ関西経済界を担う女性リーダーとして活躍されている。

宮内
ようこそお越しくださいました。

寺田
お招きいただきまして、ありがとうございます。

宮内
わが家の引越の際には、いつもアートコーポレーション(本社:大阪市中央区)さんにお世話になっております(笑)。

寺田
こちらこそ、いつもありがとうございます。そのうえ、宮内さんの奥さまには、「○○さんが今度お引越されるので、寺田さんのところのお話をしておきましたから、よろしくお願いします」と、営業のようなことまでやっていただいて。とても気さくにお電話してくださるものですから、当社の社長室では、どちらかと言うと、宮内さんご本人より奥さまのほうが認知度が高いです(笑)。

宮内
アートさんに引越をお願いして、本当にきちんとした仕事をしてくださることを家内は実感したらしいのですよ(笑)。

寺田
それは何より嬉しいです(笑)。

宮内
寺田さんは神戸生まれなのですね。神戸のどちらですか。

寺田
生まれは長田区ですが、その後しばらく灘区に住みまして、小学二年生の時に大阪に移りました。

宮内
灘区にいらっしゃったことがあるのですね。私も同じ、灘区の六甲の出身なのです。

寺田
神戸はとてもいい街ですよね。小学生の時に大阪に来てからも、大人になって自分で家を持てるようになったら神戸に住もうと決めていたのですが、今は会社も住まいも大阪で、なかなか神戸に行けないのです。

宮内
私ももうずっと東京です。オリックスは一九六四年に大阪で創業したのですが、七〇年に大阪・東京の二本社制に移行しました。それ以来、東京に住んでいて、関西に住んだことがありません。ただ、それでも関西の言葉は抜けませんでした(笑)。

寺田
関西の人間と話をされると、どうしてもイントネーションがそちらになるでしょう。

宮内
自然とそうなります。関西の人は本当におしゃべりですよね。ずっとしゃべっているでしょう。自分にもそのDNAがあるような気がします(笑)。

寺田
確かに関西人はよくしゃべります(笑)。

宮内
関西は食べるところもいろいろあって、しかもどこに行っても美味しいです。安いところでも美味しい。関西では、安くても美味しくないものを食べさせられたら、お客はもうその店には行かなくなる(笑)。

寺田
関西はハズレが少ないですね。私はやはり典型的な「粉もん」のところにいますから、おうどんが大好きです。

宮内
私も「昼は軽くそばを食べよう」という発想はなくて、うどんですね(笑)。

寺田
やはりそれは関西人のDNAだと思います(笑)。私は蓼科の別荘に行く時も、前もっておうどんを送っておくのです。それぐらい好きですね。別荘の近所の知り合いの人たちと食事をする時は、普通バーベキューをすることが多いと思いますが、うちは夏ですとハモ鍋やうどんすきをします。

宮内
ご自宅でも料理されるのですか。

寺田
私が作るというよりは、いろいろな人をお呼びして、みんなでワイワイガヤガヤ食べることが多いですね。うちで「摩天楼たこ焼き」を作るのですよ。

宮内
それは何ですか?

寺田
わが家が高台にあるものですから、眺めの良いところで食べられるたこ焼きということで、勝手に「摩天楼たこ焼き」と名前を付けたのです(笑)。もちろん、たこ焼きは前菜ですよ。他にもいろいろな料理を用意してあって、まずたこ焼きから始めるのです。

宮内
お酒は何を飲まれるのですか。

寺田
通常は圧倒的に赤ワインが多いですね。あとは冷酒です。食べるのも飲むのも好きで、夏になっても食欲が落ちないので、ある意味困っています(笑)。

宮内
でもスタイルを保っていらっしゃる。

寺田
ちょっとカロリーオーバーだと言われているので、食べる量も飲む量も減らして、美味しいものを少しずついただくように心がけてはいます(笑)。それと、毎朝犬を連れて小一時間散歩をしていまして、前日にちょっと飲食が過ぎたなという時は、散歩の時間を伸ばすようにしています。でもやはり食事というのは、お酒も含めて、生活の中の大きな楽しみの部分ですよね。

宮内
それはそうですよね。私も同じで、食べる量も飲む量も少なくなったので、やはり美味しいものをいただきたいです。もう私くらいの年になると、あと何回食事できるか、そこまで考えるわけではないですが、美味しくないものを食べると、一回分損したような気がします(笑)。

寺田
「これが一回分か…」とね。その気持ちはわかります(笑)。

この続きは、是非本誌にてご覧ください。