味の見聞録

カテゴリ:バー
ポテトサラダ酒場
バー
Bar Shanks
塩レモンハイボールに合わせる
大人のための〝夜のポテサラ〟

 小田急線参宮橋駅前ビルの螺旋階段を上った二階にある小さなバー。

 珍しいモルトウィスキーの数々、希少なビール、新鮮なフルーツを使ったオリジナルカクテル、そして、店主・芳賀雅紀さんが考案する、個性的な料理が揃っている。

 「スモーキーポテトサラダ」五百四十円もその一つ。一見、普通のポテトサラダのようだが、じゃがいもとマヨネーズが抱き合った甘みを噛みしめれば、中に潜んだいぶりがっこがカリリと当たり、燻製チップスがパリンと弾ける。その燻製香が鼻から抜けて、気分はすっかり夜となる。

 合わせるのは、アイラモルトのラフロイグをベースに作った「塩レモンハイボール」。最初は、レモンの酸味とソーダの痛快さが広がり、たちどころに口は爽やかになる。しかし、その後にラフロイグが顔を出し、スモーキーなピート香と、ポテサラの燻製香が手を結んでにやり。

 この繰り返しがクセになる、まさに〝夜のポテサラ〟。酒を愛してやまない、大人たちの特権である。
そのほか、プレス機で潰して肉のうま味を閉じ込めた、どこにもない「スモーキースタンプバーガー」千八十円も傑作。

東京都渋谷区代々木4-1-5 参宮橋駅前ビル2階 
電話=03(3374)7374
営業時間=[月~金]18時~翌3時(翌2時LO)[土]18時~24時(23時LO)
定休日=日曜日
話題の新店(1)
バー
Gen Yamamoto
四季のカクテルを調理し、供する
「飲む」ためのバー

バーである。ただし、普通のバーと違うのは、この店だけの四季のカクテル(千六百円〜千八百五十円)を数多く揃え、それらをコース仕立てにしたテイスティングメニュー(四杯コース・四千二百円、六杯コース・五千八百円)も出す。それぞれが、従来のミクソロジーやフレッシュ果汁を使ったカクテルとは一線を画す、個性的な仕上がりとなっている。

ある日の四杯コースは、静岡県石山農園の完熟トマトと沖縄のパッションフルーツと麦焼酎「いいちこ深薫」のカクテルでスタート。いいちこのバターのような香りとトマトの甘酸味、パッションフルーツの香りが混じり、ガスパチョを飲んでいるような爽やかさが訪れる。

二杯目は、日本酒「龍力」とトウモロコシのカクテル。日本酒のパワーが、トウモロコシのクリーミーさと調和し、濃厚なうま味を生み出している。

三杯目は、沖縄のピーチパインとローズマリー、沖縄のラム仕立て。コクのあるラムの甘さがピーチパインの甘酸味を色っぽくさせてうっとりとなる。かすかに香るローズマリーが、その甘さを引き締めていて心憎い。

四杯目は、スイカのソルベ。黒糖焼酎「朝日」と沖縄今帰仁スイカを合わせて凍らせた、デザート感覚のカクテル。デザート感覚とはいえ、黒糖焼酎の甘い香りが漂って、酒飲みの心をワシヅカミにし、またこの店に来たいと思わせる力がある。

その他、奈良の胡瓜とメロンと米焼酎、トマトとエギュベル(フランスのジン)、奄美大島のスモモと芋焼酎、青梅のグラニテとシングルモルト「山崎」など、刺激的な組み合わせのカクテルが揃う。

店はバーテンダーの山本氏一人。奥まった路地にある隠れ家のような店である。しかし、酒好きなら虜となること間違いない。

東京都港区麻布十番1-6-4 アニバーサリービル1階
電話=03(6434)0652
営業時間=[火〜土]15時〜24時[日]15時〜23時
定休日=月曜日
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