味の見聞録

カテゴリ:オムライス
オムライス(2)
オムライス
A Votre Sante Endo(ア・ヴォートル・サンテ・エンドー)
優しく逞しい甘みが広がる玉子の存在感が素晴らしい

地下鉄「東銀座」駅のすぐそば、昭和通り沿いにあるビルの二階。カレーやオムライスなどの洋食から、パスタ料理、欧風料理まで幅広い料理が楽しめる人気の店。

「こだわりのオムライス」(ミニサラダ付)は、昼が千三百円、夜はデミグラスソースかトマトクリームソースを選べて、千五百七十五円。

白い皿に盛られ、ケチャップがかけられたオムライスは、美しい。しかし特に変わった様子はないが、食べてみるとそのバランスの良さに納得する。

ケチャップライスは、鶏肉、マッシュルーム、玉葱入り。なによりのおいしさは玉子にあって、黄色が強く、ふんわり厚みのあるそれを食べれば、バターの香りとともに玉子の優しく逞しい甘みが、舌いっぱいに広がる。ケチャップの味に負けぬ、この玉子の存在感が、オムライスとしての見事なバランスを生んでいる。

夜のメニューの、アサリ、帆立、海老の入った「海の幸シーフードオムライス」千六百八十円もおすすめ。

東京都中央区銀座四の十二の二十 松石ビル二階
電話=03(3543)9576
営業時間=[火曜〜金曜]11時半〜15時、18時〜23時
     [月曜・土曜・日曜・祝日]12時〜23時
定休日=年中無休
オムライス(2)
オムライス
Restaurant l’Etroit(レストラン・レトロワ)
滋味が流れ出る地鶏と甘みに富むオムレツが良い

「武蔵小山」駅前にある、洋食レストラン。魚料理や肉料理をはじめ、ジャンルにとらわれない、旬の素材を生かした様々な料理が人気。

ランチメニューの一つ「特製地鶏のオムライス」(ミニサラダ、スープ、デザート付)は、千円。マッシュルームが入ったケチャップ味のチキンライスに、半熟のオムレツがのせられ、ブラウンソースがかけられる。

なにより鶏肉がおいしい。大ぶりに切られた鶏肉は、噛むと滋味が流れ出し、顔が緩む。よく炒められたケチャップライス、バターの香りをまとった玉子の甘みに富むオムレツ、フォン・ド・ヴォーに青胡椒を効かせたソースは、丹念な仕事ぶりがわかるコクと、甘酸っぱさのバランスが良い。三者を一体させて口に運ぶ喜び。

オムライスは開かないで、突き崩して食べるのがおすすめ。鶏肉と玉子の良さがストレートに伝わるオムライス。

東京都品川区小山三の二十一の一
電話=03(6426)4086
営業時間=12時〜15時、18時〜24時(23時半L.O.)
定休日=水曜日
オムライス(2)
オムライス
めぐろ三ツ星食堂
食欲をそそるアイデアに富んだ日替わりオムライス

オムライスとカレーが人気の洋食堂。特に昼時は常に満席で、外で待つ人も多い。昼のオムライスは日替わりで、九百円(サラダ付)。

ある日は、「スパイシーポークのオムライス」。玉葱、赤ピーマン、緑ピーマンと豚肉の具に黒胡椒を効かせたピラフの上にオムレツをのせて開き、トマトの微塵切りをのせ、マヨネーズを少しかけたもの。ピラフの刺激と玉子の甘みとの相性が良い。

「お正油オムライス」は、玉葱、赤ピーマン、緑ピーマン、鶏肉を、正油とナンプラーで味付けたピラフに、オムレツを開いた状態でのせ、マヨネーズと七味をかけたもの。正油の香りがなんとも食欲をそそり、程良い味付けで、実においしい。

また通常の「ケチャップオムライス」のほか、「エビ入りカレー風味のオムライス」など、アイデアに富んだオムライスがある。

東京都品川区上大崎三の四の六 目黒瑛和ビル一階
電話=03(3443)6568
営業時間=11時半〜14時半(L.O.)、18時〜21時半(L.O.)
定休日=土曜日・日曜日・祝日(月曜はランチのみ)
オムライス(2)
オムライス
南蛮銀圓亭
特製ピラフ、玉子の甘み、トマトソースの絶妙なバランス

代官山「小川軒」の分店として名士が通った「胡椒亭」を前身とする西洋料理店。小川軒の料理人だった初代店主の萩本光男氏の下で研鑽を積んできた料理長の吉田登さんは、胡椒亭時代から副料

理長を務め、小川軒の流れをくむ味を守っている。いずれも丁寧な仕事に裏付けされた、品のある洋食がいただける。

「オムライス」は、千八百円。運ばれてきた瞬間、トマトソースの良い香りが漂い、食欲を誘われる。白い皿に鎮座した端正な黄色いオムライスと、トマトソースのオレンジがかった赤とのコントラストも美しい。

玉子に包まれているのはケチャップライスではなく、パプリカ、ハム、玉葱などを微塵切りにして炒めた、この店特有のピラフ。その淡い旨味と、玉子の甘み、トマトソースの酸味と深いコクが絶妙なバランスを生み出している。

東京都中央区銀座五の四の八 カリオカビル七階
電話=03(3573)1991
営業時間=11時半〜14時(L.O.)、17時半〜21時半(21時L.O.)
定休日=日曜日・祝日
オムライス(2)
オムライス
資生堂パーラー
創業以来愛されつづける伝統のメニュー

明るく、開放感に富んだ空間。ゆったりととられた客席。上質な品が漂うレストランでいただく、かけがえのない時間。かつて池波正太郎が愛し、”持続の美徳“と呼んだ洋食の美学を現在も変わらず提供する。

「オムライス」二千四百円は、運ばれてきた瞬間、ハッと息を飲み、目を瞠るような美しさ、麗しさがある。

輝くクロス、クリストフルの銀器、金縁の特製皿といった舞台に登場する黄金色のオムライスは、玉子の肌がシワひとつなく滑らかで、茶布ずしのそれのようにきめ細かい。

チキンライスも、ご飯の甘みが伝わる上品な味付け。銀の器でサービスされるフォン・ド・ヴォライユ(鶏のフォン)ベースのトマトソースは、トマトの自然な甘みにほんのりと酸味がさした、なんとも旨味に溢れた味わいで、揚げパセリも加わった色合いも惚れ惚れとする。

東京都中央区銀座八の八の三 東京銀座資生堂ビル
電話=03(5537)6241
営業時間=11時半〜21時半
定休日=月曜日(月曜が祝祭日の場合は営業)
オムライス(1)
オムライス
レストラン 香味屋
ご飯の旨味を感じるチキンライス
半熟具合も厚さも申し分ない玉子

ご存じ、洋食屋の名店。何をいただいても味にブレがなく、日本人が生み出した洋食の矜持が、丁寧な仕事に生きている。

「オムライス」(二千円)は、実にシンプルなお姿。白皿の上に、滑らかできめ細かい肌をしたオムライスが佇む。ケチャップはかけられていないので、なおのこと麗しさが際立つ。何よりチキンライスがいい。ケチャップが勝ちすぎず、ご飯の旨味を感じさせる味付けで、玉子に優しく抱擁され、なおのこと輝く。玉子の半熟具合、厚さも申し分ない。この玉子とチキンライスだけの関係で、この料理の楽しさは充分だが、途中から、店特製のウースターソースをかけることをおすすめしたい。オムライスを割り、チキンライスの方に数滴かければ、ソースの香ばしさが鼻に抜け、また品のある甘酸っぱさと辛さが加わって、スプーン持つ手がさらに止まらなくなること必至。

チキンライスは、玉葱、グリンピース、マッシュルーム、鶏肉、ピーマン入り。薬味にラッキョウ、福神漬け、胡瓜のピクルス。後味の余韻が、何とも穏やかな気分を呼ぶオムライスである。

東京都台東区根岸三の十八の十八
電話=03(3873)211
営業時間=11時半〜20時半(L.O.)
定休日=年中無休
オムライス(1)
オムライス
洋食かつ 兎
和風出汁とデミグラスソース
昼夜異なる二つの味わい

今年二月にオープンした新しい洋食屋さん。サービスも素晴らしく、すでに昼夜とも人気。

夜の「オムライス」(千百円)は、和風味。季節の炊き込みご飯を薄焼き玉子でくるみ、とろみをつけた和風出汁のソースをかける。艶やかな薄茶色の出汁をまとった姿が美しい。穏やかな味わいで、フライや肉料理を食べたあとでも軽く入る。

一方、ランチ弁当の「オムライス」(九百五十円)はデミグラスソース。シワ一つない美しい玉子は、厚みがしっかりとあって、ふんわりと舌に絡み、夢見心地に。ケチャップライスも上品な味わい。そして、デミグラス。甘味、苦味、酸味、旨味のバランスがよく、味のキレ、香りの高さ、艶、滑らかさ、いずれも申し分なき逸品。ややもするとデミグラス系のオムライスはくどくなりがちだが、食後にも優しい気分になる。

東京都港区南青山二の十二の十六 石塚商事ビル一階
電話=03(6447)1191
営業時間=11時半〜15時(14時半L.O.)
     17時〜23時半(22時半L.O.)
定休日=土曜日・日曜日・祝日(日・祝は昼のみ営業)
オムライス(1)
オムライス
ツヴァイ ヘルツェン
類似はどこにも存在しない
天下唯一の真実の味わい

真実の味を求める、孤高の洋食屋。ご主人亡きあと、奥様と息子さんがその味を守る。以前は夜のみだったが、昼も営業され、「オムライス」(千円・一日十食限定)がいただける。夜は完全予約制で、コース料理の一品としてオムライスが供される。

トマト、鶏挽き肉、玉葱、椎茸、赤ワイン、セージなどを使い、二日かけて作ったトマトソースで炒められたチキンライスを薄焼き玉子で包み、これまた二日かけて作られる、トマト、チャツネなどによる自家製ケチャップがかけられる。

一口食べれば、玉子の甘味と自家製ケチャップ、トマトソースがなじんだ穏やかな味わいに陶然となり、誰でもが笑い出してしまう。手間暇をかけた料理だけが持つ、心に届くおいしさに満ちている。そして、食べ終えたあとに優しい気分になる。類似はどこにも存在しない、天下唯一の真実の味わい。

東京都渋谷区本町一の五十四の四
電話=03(3377)7902
営業時間=11時〜14時、18時〜23時
定休日=月曜日の夜(昼のみ営業)
オムライス(1)
オムライス
カフェ コルベーユ
皿一杯に鎮座する「オムライス ハッシュドビーフソース」

リーガロイヤルホテル東京「カフェ コルベーユ」で味わえるオムライスは、通常のスタイルもあるが、おすすめは「オムライス ハッシュドビーフソース」二千三百円。

シワ一つなき、でっぷりと太った堂々たる量のオムライスが、皿一杯に鎮座する。オムライスの中はケチャップライスで、グリンピース、玉葱、マッシュルーム入り。ほんのりとしたケチャップ味がいい。

そこへソースポットに入れられたハッシュドビーフソースをかけて食べる。ソースは甘すぎず、ほのかに酸味があり、香り高い。ただし、一度に全部かけてしまうとソース味が勝ってしまうので、少しずつかけるのがいい。牛肉を食べて、オムライスを食べるのもよい。スプーンに半分だけソースを入れ、その上にオムライスをのせるようにして食べると、ソースの味のあとにオムライスそのものの味が訪れて楽しい。

東京都新宿区戸塚町一の一〇四の十九 リーガロイヤルホテル東京一階
電話=03(5285)1121(代)
営業時間=7時〜22時(21時半L.O.)
定休日=年中無休
オムライス(1)
オムライス
シノワ銀座店
ワインとともに楽しむ
軽やかで香り豊かなオムライス

銀座ワインバーの代表格。ワインの種類は五百種類以上、そのほとんどはボルドー、ブルゴーニュなどフランス産。この店の魅力は、いいワインをグラスで少しずつ飲めること。また、ワインに合う豊富な種類の料理も評判が高く、シックな落ち着いた空間の中で、センスのいい料理と上質なグラスワインを楽しむことができる。

軽やかで香り豊かなワインバーならではの「オムライス」千八百九十円(十パーセントサービス料別)。ケチャップとデミグラスソースで味付けしたピラフを、パセリ、エストラゴン、紫蘇、浅葱などの微塵切りを溶き混ぜた玉子で包み、バジルを効かせた酸味の柔らかいトマトソースが添えられる。ワインバーゆえ、オムライスだけをいただくわけにはいかないが、それだけのためにも出かけたくなる味わい。

東京都中央区銀座六の四の五 オリエントビル地下一階
電話=03(3571)3108
営業時間=[月〜土]17時半〜翌2時(1時L.O.)
     [祝日]17時半〜24時(23時L.O.)
定休日=日曜日
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