味の見聞録

月間アーカイブ:2011年10月
バル最前線
バル、バール
vivo daily stand高田馬場
廉価でいただける上質な本格ビストロ料理

神田川沿いにあるカウンター八席のバルを、シェフとサービスの女性二人が切り盛りする。小さいながらも天井が高く、居心地がいい。なにより素晴らしいのは料理。上質なセンス漂う本格ビストロ料理が、廉価でいただけるのだ。

「六種の野菜ピクルス」四百円は、マリネ液の酸味がきいて、甘みをそっと底支えして、ため息が出るほどおいしい。また、「鶏レバーとフォワグラのムース」六百円は、うっとりとし、慌ててワイングラスをつかむ味わい。「鴨と豚肉のリエット」五百円も、塩気が精妙で、ワインを呼ぶ。

ヴィネグレットの酸味がぴたりと着地した、ビストロ料理の定番「キャロットラペ」三百円。身が厚くやわらかい、やさしいトマト味でまとめた「トリッパとトマトの煮込み」四百円。一口で笑みがこぼれ、ワインをガブ飲みしたくなる「仏産鴨のコンフィ」千三百円や「ウサギのブランケット」千三百円。

練り肉のうまみに富んだ「田舎風肉のパテ」五百円や、コラーゲンのうまみ溢れる「豚足と豚耳のテリーヌ」四百円など、ワインが進み、選ぶのに悩む二十数皿。

いずれも、丁寧かつ精妙に味が着地していて、 心のうちから嬉しくなる。ワインはグラスで四百円〜。

二十二時を過ぎると、バーメニューになる。チーズやテリーヌなど約十七種(トリッパはあり)。

東京都豊島区高田三の十の十八
tel.=03(6380)3501
営業時間=[ディナータイム] 17時〜22時[バータイム]22時〜翌4時
定休日=月曜日・祝日
バル最前線
バル、バール
Cuore forte 下北沢
温かみのあるイタリア郷土料理と自然派ワインの組み合わせ

下北沢北口の一番街商店街に昨年末オープンした、イタリアンバール。素朴ながらも温かみがにじみ出る、じっくりと仕込まれたイタリア郷土料理と自然派のイタリアワインの組み合わせが楽しい。カウンター十四席とテーブル十席。

料理では、頭から丸ごと食べられ、肝の甘みを感じる「マイワシのコンフィ」や「サンマのコンフィ」千円、肉の香りが弾けて思わず目を細める、豚肩肉のトモサンカクで作られた「自家製イタリアソーセージ サルシッチャ」六百五十円、口の中で豚の脂身が甘く広がる「豚バラ肉のポルケッタ」八百三十円など、いずれも力強く作られた料理に、濃縮感のあるワインが迎え撃つ。

イタリア、フランス各地のワインは、グラスで気軽に楽しめる(六百五十円〜)。料理に合わせてワインをお任せにするとよい。それぞれのワインに対する店主の清々しいコメントに愛を感じ、思わず頼み過ぎてしまう。ワインを含めドリンクメニューは五十種ほど。

パスタは日替わりで二種類あり、各千円。ある日の「豚バラ肉のゴロゴロラグー」は、ワインなどで煮込んだバラ肉の塊を一口大に切ったラグーソース。こちらも豚肉の魅力を存分に堪能できる。

自家製の各種パンも大変おいしいので、ぜひ。

東京都世田谷区北沢三の二十の二 大成ビル一階
tel.=03(6796)3241
営業時間=17時半〜翌3時(2時L.O.)
※日 17時〜24時(23時L.O.)
定休日=火曜日
バル最前線
バル、バール
boqueron
女性客にも人気
居心地のよいスペインバル

北千住西口、大衆居酒屋がひしめく飲み屋横丁にある、カウンター八席の小さなスペインバル。居心地のよさゆえに女性常連客も多く、連夜賑わう。その様子に、東京にバル文化が定着しつつある感が募る。

店名にも命名した「ヒシコイワシ(ボケロン)の酢漬け」五百円(ハーフ三百円)は質のよいイワシと酢の塩梅が見事で、各種シェリー酒(四百円〜)との相性がいい。

ニンニク風味のソースと芋の甘み、アンチョビのアクセントが効いた「真っ白なアリオリポテトサラダ」四百円(ハーフ二百五十円)、生ハムだしにニンニクを効かせたスペイン定番料理「半熟卵のアホスープ」四百五十円、貝のうまみが出たオイルにバゲットをつけて食べるとおいしい「ムール貝のチリアヒージョ」六百五十円など、安く、軽くつまめ、ワインやシェリーの相手になるタパスが揃う。

真空管アンプから流れる一九七〇年代の緩い音楽も魅力。

東京都足立区千住一の三十二の四 江森ビル一階
tel.=090(5344)6270
営業時間=18時〜24時(土・日・祝 17時〜)
定休日=月曜日
バル最前線
バル、バール
魚河岸バル 築地TAMATOMI
新鮮な魚介料理をランブルスコとともに楽しむ

築地市場内にある、店内九席、屋外二席の人気バル。連夜満席。

毎朝築地市場で仕入れる新鮮な魚介類を、厳選したオリーブオイル、海塩、レモンを軸にシンプルに仕上げた地中海地方の料理スタイル。メニューは日替わりで二十五品前後。

ず、各種「カルパッチョ」(七百五十円〜)はいかがか。サンマやホウボウなど、上質なオリーブオイルとレモン、適妙な塩加減が、魚の甘みを引き出している。

「白バイ貝のハーブボイル」八百円は、適妙な茹で加減で汁気たっぷりに供される。「赤舌平目の香草焼き」九百円は、ほんのりと香草の香りをまといながら、しっとりと仕上げられた平目の厚い身に、思わず笑みがこぼれる。

そのほか、カラリと揚げられた名物の「マグロ脳天フリット ハーブタルタルソース」八百円もぜひ。

ホタルイカやエビ、マッシュルームの各種アヒージョも、ワインのあてに最適。千葉県白井市の人気店「palaoa(パラオア)」のおいしいパンとともに食べれば、止まらなくなるは必至。

各種白ワインのほか、くいくいといける赤の微発泡ワイン「ランブルスコ」が多数用意されている。甘いだけでなく、ドライなタイプもあり、魚料理との相性がいい。

東京都中央区築地四の十の十二
tel.=03(6278)7765
営業時間=11時半〜14時、18時〜24時(23時L.O.)
※金・土 〜翌2時(1時L.O.)
定休日=日曜日・祝日・築地市場休市日
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