味の見聞録

月間アーカイブ:2012年12月
日本のうどん(2)
うどん
いせ万
もちもちとしたコシの極太麺と
甘辛ダレがクセになる伊勢うどん

住宅街に佇む伊勢うどんの店。伊勢に行かれた方なら、あのじっくりと茹でた独特のコシのないうどんをご存知だろうが、こちらは三重県産小麦粉を使って、もちもちとしたコシを生み出している。

「伊勢おうどん」四百五十円は、茹で上げた極太麺に、甘辛いたまり醤油に昆布、鰹節の出汁を加えた真っ黒なタレをかけて和え、刻みネギを添えた、正統伊勢うどん。

表面は柔らかく、噛むとねっちりとした歯応えの麺と、甘辛く濃厚なタレとの出会いはクセになる。

その他には、つゆを張った温うどんがある。三重県産鰹節を使ったつゆは透明で、ほんのりと茶色が差している。旨みが上品で、まずつゆを飲んでから食べ始めたい。

おすすめは「いかさつまおうどん」七百円。三重県産イカを入れたさつま揚げと、茹でた大根と、人参の短冊、刻みネギと刻み油揚げが入る。うどんを食べ終えたら、添えられている、胡麻と柚子胡椒が乗ったご飯をつゆの中に入れ、「いせ万風おじや」に。これまた出汁のよく効いたつゆとご飯が、おいしい。

東京都新宿区高田馬場2の6の6
電話=090(1406)4630
営業時間=11時半〜14時
定休日=土曜日・日曜日・祝日
日本のうどん(2)
うどん
索餅(むぎなわ)
麺の端が広がった岡山うどん
おすすめは「かしわ天ぶっかけ」

岡山うどんの店。「索餅」は、元々は「サクベイ」と読み、古代中国から伝来したうどんの原型となった小麦粉菓子を指す。

岡山の製麺所から半生で仕入れるといううどんは、平打ちで、素麺のように引っ掛けて延ばされ、麺の端が広がっている。

麺は、つるんと口当たりよく、しなやかでもっちりとしている。つゆは、色が濃いが、まろやかでほの甘い。

おすすめは、柔らかな鶏肉が魅力の「かしわ天ぶっかけ」(炊き込みご飯付き)七百九十円。薬味は、ネギに生姜。

東京都品川区五反田2の7の11 インテックスビル1階
電話=03(6417)9028
営業時間=11時〜16時、18時〜23時(L.O.)
定休日=日曜日
日本のうどん(2)
うどん
七蔵(ななくら)
鴨出汁胡麻ダレスープに絡む
喉越し滑らかな稲庭うどん

創業三十年の、秋田手延べ稲庭うどんの店。昼時は常に満席の人気店。夜は、うどんの他、酒に合う創作料理や鍋を出す。

手綯手延製法で四日間かけて、麺の熟成を繰り返しながら作り上げるうどん。ツルルと口元をすり抜け、喉越しが滑らかで、しっかりとコシも強い。

また、つけダレが個性的で、鰹節、セロリ、鴨肉などをベースに取った出汁に、鴨肉をペースト状にしたものと胡麻ペーストを合わせ、醤油、みりんなどで調味した自家製で、濃厚な旨みがある。

「稲庭うどん 七蔵特製スープつけ麺」は、夜はおしんこ付きで、小:九百八十円、中:千百八十円、大:千三百八十円(昼は各々七百円・九百円・千百円)。小で三百グラムはあるが、わけなく腹に納まる。

東京都港区新橋2の20の15 新橋駅前ビル1号館2階
電話=03(3571)5012
営業時間=11時20分〜14時10分、17時〜22時(21時L.O.)
定休日=土曜日・日曜日・祝日
日本のうどん(2)
うどん
このむ
地粉「絹の波」で打つ
小麦王国群馬の上州うどん

群馬の上州うどんが楽しめる。昼は、丼と麺や定食などを出す店。夜は、榛名百日鶏や上州牛、上州麦豚など群馬の肉を使った料理をはじめ、多彩な肴と酒がおいしい居酒屋となる。

店主の父親が地粉「絹の波」で打つうどんの魅力を素直に味わうなら、冷たいつけうどん「上州うどん」千円(昼は七百九十円)をぜひ。

十分かけて茹でたあと、冷水で締めたうどんは、平打ちで太く、よれていて、口に運ぶと、唇にあたる感触が楽しい。噛み締めれば、歯を押し返す強いコシがあり、ほんのり甘い、粉の風味が滲み出てくる。

まずは、やや甘めのつゆにつけてそのままで。次に、皿に盛られた様々な薬味で順次楽しむのがいい。大根おろし、茗荷、胡麻、山葵、ネギといったおなじみから、きんぴら、とろろ、茸煮、青菜浸しと、これまた楽しい。

その他、「地鶏あぶらのまぜうどん」や「和風カルボナーラうどん」、「このむ的カレーうどん」(いずれも八百九十円)、モロヘイヤを練り込んだ「モロヘイヤそば」六百八十円など、創意工夫に富んだ同店オリジナルの麺類が揃う。

東京都港区白金1の1の5
電話=03(6408)0744
営業時間=12時〜14時、17時〜23時半(22時半L.O.)
定休日=年中無休
日本のうどん(2)
うどん
武膳(ぶぜん) 神田小川町店
細くも逞しい絶妙の食感
九州豊前うどん

九州豊前うどんの店。なにより、噛むと歯を押し返す弾力のある細麺がいい。

その口当たり滑らかな細麺に絡むは、やさしい出汁に九州醤油の甘みをほんのり効かせたつゆ。麺の細くも逞しい絶妙の食感と、丸い味わいのつゆとの相性が見事。

温かいうどんでは、長いごぼうの細切りを豪快に揚げた「ごぼう天うどん」八百五十円がおすすめ。

また冷たいうどんでは、クリーミーなつけ汁がうどんに絡む「黄金カレーつけめん」九百円がいい。そこへ卓上に用意された、激辛「黄金一味」をふりかければ、一気に汗が噴き出し、爽快極まる。最後はご飯をカレー汁に入れて、スープカレー風に食べて締めるのが武膳流。

都内には他に、ヴィーナスフォート店、千歳烏山店がある。

東京都千代田区神田小川町3の11の2 インペリアルお茶の水ビル1階
電話=03(5283)6226
営業時間=11時〜15時半、17時半〜23時(22時半L.O.)※土は昼のみ 11時〜15時
定休日=日曜日・祝日
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