味の見聞録

月間アーカイブ:2013年05月
炒飯特集(1)
炒飯
赤坂維新號
青海苔の香ばしさが食欲くすぐる
逸品「海老海苔焼きめし」

ご存じ、赤坂にて静かに佇む老舗格の名店である。

夜のアラカルトメニューに載る炒飯は、「揚州炒飯(五目焼きめし)」千五百七十五円、「蟹肉炒飯(蟹肉焼きめし)」千八百九十円、「蝦仁苔条炒飯(海老海苔焼きめし)」二千百円の三種類。

なかでも、この店ならではの逸品が「海老海苔焼きめし」。海老と青海苔を炒め合わせた一皿で、パラリと炒められた炒飯を口に運べば、まず青海苔の香ばしさが香って食欲をくすぐる。噛みしめれば、卵の優しい甘み、ご飯の甘み、海老のプリッとした楽しい食感とほの甘さ、グリーンピースの青々しい香りと、次々に広がっていく。青海苔の香ばしさに魅かれてレンゲを運ぶ手が加速し、一気に食べてしまうは必至。油のコクがありながらも、一切油っぽさを感じないのも見事。

蟹の風味に富む「蟹肉焼きめし」も魅力だが、青海苔を加えて「蟹海苔焼きめし」にしてもらうことも可能。またメニューにはないが、「高菜炒飯」、「レタス蟹炒飯」など、好みで色々作ってもらうことも出来る。

東京都千代田区紀尾井町1-11
電話=03(3261)2213
営業時間=11時半〜21時45分(日・祝 〜21時)
定休日=年中無休
炒飯特集(1)
炒飯
赤坂璃宮
名物「叉焼とネギの炒飯」ほか
個性が光る六種の味わい

まずは、名物「叉焼とネギの炒飯」千七百八十五円。ハラリと炒められた米はしっかり焼かれて香ばしく、一口食べた瞬間に笑みがこぼれる。そこへ、この道四十年以上という焼き物師が焼き上げた、叉焼の香ばしさと甘みが炒飯の味わいを深め、細かく同寸に切った海老、アスパラガス、ネギなどの具材がアクセントを加えている。さらに、隠し味の醤油と上湯が全体の味を持ち上げ、噛みしめるたびに惚れ惚れとしたうま味がつのる。 「極上スープかけ特製炒飯」二千五百二十円は、干し貝柱、ネギ、卵のシンプル炒飯に、贅沢な上湯(老鶏、豚赤身肉などによる上等なスープ)を添えた料理。まずは、そのままで食べ、次に、小椀に入れてスープを注ぎ、茶漬け状態で食べる。米の甘み、具の食感、スープの滋味が渾然一体となった、幸せな時を呼ぶ。

「干し貝柱と卵白の炒飯」千八百九十円。干し貝柱のうま味と卵白の優しい食感が混じり合い、素朴ながらも温かい味わい。

「福建式あんかけ炒飯」二千百円は、賽の目に切った、叉焼、焼きアヒル、椎茸、筍、アスパラを、スープと干し貝柱、生姜、ネギ、卵で味付けしたあんがかかる。

「牛挽き肉炒飯」千七百八十五円は、牛挽き肉とレタスを、中国醤油、オイスターソース、ガンランツァイ(オリーブなどの調味料)で味付けした炒飯。挽き肉に各種調味料が重なり合った重層的なうま味と、対比するレタスの爽やかな食感がおいしい。

「塩干し魚とレタスの炒飯」千七百八十五円は、ハムユイ(塩漬け発酵魚)の練れた強い塩気と発酵臭がクセになる炒飯。

東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー2階・3階
電話=03(5570)9323
営業時間=[月〜金]11時半〜14時半(L.O.)
          17時〜22時(L.O.)
     [土・日・祝]11時半〜16時(L.O.)
            16時〜20時半(L.O.)
定休日=年中無休(年末年始除く)
炒飯特集(1)
炒飯
日本橋よし町
ほのぼのとした気分を呼ぶ
懐かしく優しい味わい

銀座にあって日本橋を名乗るは、かつて日本橋は人形町芳町(現・人形町)にあった「大勝軒総本店」閉店後、その料理長が開店した人形町「大勝軒」の味を受け継いでいることに由来する。料理はいずれも、古き良き中国料理の味とスタイルが生きている。

和風の丼に入れて出される「炒飯」千円は、醤油味が程良く効いた懐かしい味わい。卵の優しい甘みと米の味が生きて、しみじみとおいしい。大きめに切られた、店の名物でもある叉焼は噛みしめる喜びがあり、グリーンピースもほの甘い。

「蟹炒飯」千四百円は、米と蟹が一緒に炒められている炒飯の上に、さらに蟹の身が二本乗っている。優しい味わいの中に蟹の風味が溶け込んで、ほのぼのとした気分を呼ぶ。

添えられているのは、水菜が入った澄んだ鶏のスープ。小椀が蓋付きなのも粋。大人の品格が漂う、日本の中華である。そのほか、「焼売」六百円、「叉焼麺」千百円もおすすめ。

東京都中央区銀座8-4-21 保坂ビル地下1階
電話=03(3573)0557
営業時間=11時半〜13時半(L.O.)、16時半〜20時(L.O.)
定休日=日曜日・祝日
炒飯特集(1)
炒飯
萬来園
一粒一粒がもっちり甘い
心に染みる米の旨さ

親子三人で営む、カウンター十席の中国料理店。

夜は、全国から吟味した食材を駆使し、親父さんが変幻自在に調理する高級中国料理店となり、多くの食通を魅了する。

一方、昼は息子さんがシェフを務め、都内一流中国料理店や北京で修業した腕で、各種料理を作る。メニューは、湯麺や焼きそば、中華丼をはじめとするご飯類など多彩だが、客の九割が炒飯を頼むという。(注:これらは昼のみ食べられる)

巧みな鍋のさばき、見事な調味料使いで作られる「五目炒飯」は八百五十円。具は叉焼、卵、ネギなどいたってシンプルながら、一口食べると、米がハラハラと綿毛のように口の中で踊る。まずその香りに、食欲を鷲掴みにされるは必至。食べ進むと、ハラリと炒められながらも、一粒一粒がもっちり甘い米に、思わず笑みがこぼれる。いつまでも噛みしめていたくなるが、その旨さにレンゲを口に運ぶ速度が加速して一気呵成、瞬く間に皿は空っぽとなる。

いったん揚げた海老と米を炒め合わせた、両者の食感の対比が楽しい「海老炒飯」千円もおすすめ。

東京都品川区東大井5-6-8
電話=03(3450)5667
営業時間=12時〜12時45分(L.O.)※夜は予約のみ
定休日=水曜日・日曜日
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